バレエを始めて1か月ほど経ったとき
「バレエ辞めたい。」
そう言われたとき、私はてっきりレッスンが厳しかったのかなと思いました。
レッスンが厳しかったかな?
バレエの動きがあまり好きじゃないのかな?
先生との相性かな?
いろいろ考えたのですが、理由を聞いてみると予想外。
「シニヨンが痛いから。」
まさかのヘアスタイル問題でした。
バレエとシニヨンは切っても切れない関係
バレエでは、髪をきれいにまとめたシニヨンが基本です。
最初は私も慣れていなかったので、毎回かなり苦戦していました。
- 髪をとかして
- ワックスをつけて
- ゴムで結んで
- ネットをかけて
- ピンで固定して
慣れないうちは時間もかかるし、どうしても引っ張ってしまいます。
娘からすると、
「痛い」
「時間がかかる」
「面倒くさい」
の三拍子だったのでしょう。
ヘアセットの時間は、機嫌が悪くなっていました。
シニヨンが嫌だから辞める?
正直なところ、最初は「そんな理由で?」と思いました。
でも、子どもにとっては大人が思う以上に大きな問題です。
毎週必ずやらなければいけないことですし、痛い思いもしている。
本人にとっては十分な辞めたい理由だったのだと思います。
だからこそ頭ごなしに否定せず、よく話を聞くことにしました。
本当に後悔しない?
わが家には一つ約束があります。
「やりたくないなら辞めてもいい。」
でもその代わり、「本当に辞めて後悔しないかをよく考える」ということ。
そこで改めて話をしました。
バレエは嫌なのか。
レッスンは嫌なのか。
踊るのは嫌なのか。
先生は嫌なのか。
すると返ってきた答えは、
「バレエは好き。」
でした。
嫌なのはシニヨンだけ。
それなら、もう少し頑張ってみてもいいんじゃない?
そんな話になりました。
バレエはダンスの基礎になる
親としては、もう一つ気になっていたことがありました。
それはバレエが持つ基礎力です。
姿勢や体の使い方。
柔軟性。
ターンやジャンプの土台。
もちろん無理に続けさせるつもりはありません。
でも、シニヨンだけが理由なら、辞める決断は少し待ってもいいかもしれない。
そう思いました。
発表会までは頑張ることにした
話し合いの結果、「発表会までは頑張る」ということになりました。
発表会まで約5か月。
その間にどうしても無理なら改めて考える。
そんな約束です。
気づけばシニヨンにも慣れていた
不思議なもので、人は慣れます。
もちろん最初から劇的に変わったわけではありません。
でも回数を重ねるうちに、私のヘアセットも少しずつ上達。
娘もシニヨンを作る流れに慣れていきました。
以前ほど痛がらなくなり、準備時間も短くなり、親子ともに負担が減っていきました。
辞めたいことを忘れるくらい夢中になっていた
そして発表会が近づく頃。
ふと思い出したんです。
そういえば、「バレエ辞めたい」って言っていたな。
本人に聞いてみても、「あー、そうだったね。」くらいの反応。
レッスンを続けるうちに、辞めたい気持ちそのものがどこかへ行ってしまっていました。
発表会の練習や踊る楽しさの方が大きくなっていたのでしょう。
あのときすぐ辞めなくてよかった
もちろん、辞めることが悪いわけではありません。
本当に合わないなら辞めてもいいと思っています。
でも今回の場合は、バレエそのものが嫌だったわけではなく、シニヨンという一つのハードルにつまずいていただけでした。
もしあのとき勢いで辞めていたら、本人も少し後悔していたかもしれません。
子どもの「辞めたい」の理由を聞くことは大切
子どもが「辞めたい」と言ったとき、親はつい焦ってしまいます。
でも実際には、
- 習い事が嫌なのか
- 先生が嫌なのか
- 人間関係なのか
- 準備が嫌なのか
理由はさまざま。
今回のわが家のように、意外なところに原因があることもあります。
だからこそ、
「辞めたい=すぐ辞める」
でもなく、
「辞めたい=絶対続ける」
でもなく、
まずは理由を聞いて、一緒に考える。
それが大事なのかもしれません。
わが家にとってシニヨン騒動は、そんなことを教えてくれた出来事でした。